Savanna by Taylor McCutchan on Flickr.
“ジャッキー・チェンが香港で主演を務めるようになった頃、香港映画はどれもブルース・リーの映画のコピーでした。しかし本格的に武術を習った経験がないジャッキー・チェンには、ブルース・リーのような動きはできず、またブルース・リーの真似では役者として大成しないという不安もありました。 プロデューサーの要求とオリジナリティとの葛藤の中で生み出したのが、バタバタと動き回るコミカルなアクション・シークエンスで、これが評判になりジャッキー・チェンの代名詞になります。 しかしハリウッドに進出すると、またしてもブルース・リーの真似を要求され、それでは自分らしさが出ないと自分のスタイルを通そうとして衝突してしまいました。ですからジャッキー・チェンは、単にアメリカで成功したいのではなく、自分のスタイルで成功したいと思っていたのではないでしょうか。 「ラッシュ・アワー」の成功は、ジャッキー・チェンの名前をアメリカに知らしめました。しかしこの成功は、ジャッキー・チェンは単体では主役を務められないことを証明し、彼のアクションはコメディリリーフとしてのみ機能することを証明しました。そしてアメリカでの評判は、彼のコミカルなアクションよりもスタントだったのです。 ジャッキー・チェンが「アメリカ進出は失望」と語るのは、自分のスタイルが否定されたからだと思います。”

